相続準備その2〜納税対策
課税対象となる相続財産がある場合,納税についての対策が必要となります。
まずは相続税についての概要を説明します。
納付の時期
相続税の申告は相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に相続税の申告書を提出するという方法でしなければなりません。
10ヶ月目の月に応当する日がないときは,その月の月末が期限になります。その期限が日曜日や国民の祝日など一般の休日にあたるときはその翌日が期限とみなされます。
例1:10月1日に相続の開始を知ったとき10ヶ月目の応当する日は8月1日
例2:4月30日に相続開始を知ったとき10ヶ月目の応答する日は2月末日
納付に関する特例
次の条件を満たすとき,延納が認められます。
1.納付すべき相続税額が10万円を超えること
2.必要な担保を提供すること(50万円未満で3年以下では不要)
3.納税義務者の申請があること
4.延納年数が原則5年以内であること
5.納税年割り額が10万円をくだらないこと
6.金銭で一時に納付することが困難な事由があること
さらに,相続財産の中に不動産,不動産上の権利,立木,事業用資産などが1/2以上あるときは,10年あるいは20年を限度とする延納も認められます。
※延納年数は延納税額が50万円(不動産の価額の占める割合が1/2以上の時は150万円)未満であるときは延納税額を10万円で割った年数を超えることができません。
納税の方法
通常の税金と同様,現金納付が原則
延納によっても現金納付が困難な場合には「物納」すなわち現物納付も可能。
物納することのできる財産
1.国債および地方債
2.不動産および船舶
3.社債および株式,証券投資信託または貸付信託の受益証券
4.動産
納税対策
自分の財産総額から,納税額を計算することができます。 そして納税は現金でするか,物納でするかといことになります。
遺産となるべき財産のなかに有価証券が多く含まれていて,含み損を抱えている場合などは延納でしのぎ,しばらく市場の様子を見てから決めることもできます。
物納の場合の評価額は実勢価額よりも低いものです。正確に税額を計算し,どちらの方法によったほうが良いか検討をしたほうがよいでしょう。
一概に物納が有利とはいえないことを覚えて起きましょう。
相続のために住んでいる家屋や土地を手放す必要が生じることもあります。前もって自分の財産の状況を確認し,それに見合う対策をとりましょう。
生命保険の活用
言うまでもない事ですが,生命保険の保険金は現金で支払われます。この保険金で相続税を納付することを検討することができます。
生命保険の被保険者を被相続人(自分)に,保険料契約者を相続人(子供など)にして,保険料を毎年贈与するという方法が考えられます。
保険の掛け方にもよりますが,生命保険料は民法上は相続財産ではないので(税法上はみなし課税されますが),相続放棄した場合でも受け取ることができます。
